日本新三大夜景にも選ばれた、札幌市で夜景鑑賞する上で外せないと言っても過言ではない程有名な名所のひとつである藻岩山の夜景をご紹介します。
※筆者が2018年7月・8月に藻岩山を複数回訪問したものを本記事にまとめています。
この日は曇りがちな天気でしたが、藻岩山ロープウェイの年間パスポートを持っていて、期間中は何度も訪問できるので、思い切って向かってみる事にした。
目次
- 1 もいわ山ロープウェイに乗車
- 2 もーりすカーを乗り継いで藻岩山の山頂へ
- 3 夕暮れの藻岩山からの眺め
- 4 ブルーアワーに染まる藻岩山からの札幌市街地の夜景
- 5 ブルーアワーから、完全な藻岩山夜景へ
- 6 番外編Part1:低空に雲がかかった夕暮れ時の街並み
- 7 マジックアワーからブルーアワーに変わる藻岩山からの札幌
- 8 雲が殆どない日に撮影した藻岩山からの夜景
- 9 鮮やかなグラデーションを生むブルーの空と夜景の煌めき
- 10 強調された光と闇のコントラストが印象的な一枚
- 11 藻岩山の山頂展望台にある恋人達の間で有名な幸せの鐘
- 12 漆黒の空に浮かぶ月と夜景のコラボレーション
- 13 藻岩山の夜景を超広角レンズでも撮影してみました
- 14 番外編Part2:藻岩山の色鮮やかな夕暮れ
- 15 藻岩山での夜景撮影を終えて下りのロープウェイに乗車
- 16 藻岩山から夜景を撮影してみて
もいわ山ロープウェイに乗車
タクシーで藻岩山への移動中に小雨が降ってきて、次第に強まってきた。
運転手から「結構降ってきましたね。お客さん、山頂に行かれるんですか?」と聞かれたので、「そうです」と答える。
「でも、通り雨のよう気がするから、多分すぐに晴れるんじゃないかな?」と運転手が話してくれた。
雨が降っていたが、この日の空気は澄んでいる気がしていたので、雨が止めば良い感じになるかもしれない。
少し期待を持ちつつ、もいわ山ロープウェイの山麓駅から、中腹駅行きのゴンドラに乗車。
もーりすカーを乗り継いで藻岩山の山頂へ
藻岩山、山頂に到着した。
タクシー運転手が話してくれていた通り、雨があがった。
空気が澄み渡る為の条件について
それでも曇りっぽい事には変わりはないが、空気が澄み渡っており、遠くの景色までくっきりと見渡せる。
夜景を観る、撮影するには好条件だ。
夜景にしても日中の風景にしても、空気が澄んでいないという事は、大気中の塵や埃が舞ってしまっているという事。
大都市ほど人や経済活動が活発なので、大気中の塵や埃が多くなる傾向にあるそうだ。
そうなると、遠くの景色がぼやけて霞んで見えてしまうので、折角の風景の魅力が半減してしまうのです。
雨は大気中の塵や埃を一気に洗い流してくれるので、実は雨上がりというのは絶好のタイミングなので、夜景を観る上でも好条件という事になります。
雨上がりというのは。なかなか狙えるものではないが、運良くこの条件に巡り会えればとてもラッキーではないでしょうか。
風なども塵や埃を飛ばしてくれる効果があるそうなので、強風後や台風一過なども空気が済む為の絶好のタイミングとなるでしょう。
夕暮れの藻岩山からの眺め
少しずつ暗くなってきて、ススキノのネオンも目立ってきた。
しかし何と言っても、ノルベサの観覧車が一際目立っている。
夜景の光量でその都市の中心部がわかる
やっぱり札幌駅周辺は随一のビジネス街という感じがして、個人的に最も好きなエリアだ。
札幌の場合、何と言ってもJRタワーが一番高いビル(2018年現在)なのは間違いない。
そのJRタワーを除くオフィスビルも高層化が進んではいるが、JRタワーの高さ(173メートル)には遠く及ばないし、むしろ周囲のタワーマンションのほうが高かったりもする。
しかし、夜景において、オフィスビルの明かりの存在感の大きさというものは、タワーマンションのそれとは比較にはならない程、大きいものがある。
むしろ光量だけに限れば、JRタワーよりも、その手前にある、日本生命札幌ビル(99.8メートル)隣の札幌三井JPビルディング(99.95メートル)、少し離れた北洋大通センター(96メートル)のほうが光量が大きく、一際存在感を放っているように個人的には見える。
どこの都市でも、大抵、夜景の光量が最も多い所が、経済などの中心地である事が多い。
やはりオフィス街の存在感というのは大きな意味があり、特別な存在だ。
薄暗くなった街並みを引きで見る
引きで全体を見てみると、遠くに薄い雲の幕はあるものの、塵や埃がないお陰で遠くまでしっかりと見えている。
雨上がりで少し寒いが、なかなか条件が良い日だ。
日没間際の青っぽい色も個人的には好きな色だ。
ブルーアワーに染まる藻岩山からの札幌市街地の夜景
更に青の濃さが増し、ブルーアワーと呼べるくらいになった。
ブルーアワー(英: blue hour)は、日の出前と日の入り後に発生する空が濃い青色に染まる時間帯のことである。元々はフランス語のl’heure bleueに由来する。
※フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用
藻岩山からブルーアワーの街並みが望める。
個人的に、このくらいの明るさが残っている時間帯の夜景が、建物のディティールもしっかりと見え、なおかつ光り輝いているので最も好みだ。
さらに札幌市中心部に寄ってみる
いやー、この絶妙な感じが堪りませんね。
この上記の2枚が、個人的ベストショットです。
ブルーアワーから、完全な藻岩山夜景へ
夜の藻岩山山頂展望台の様子
ブルーアワーもなくなり、ほぼ完全に夜景となりました。
山頂展望台の訪問客も、男女のカップルが多めになってきました。
上空には薄い雲がかかっており、地上の光が雲に反射しています。
空気は澄んでいるので、より輝きが増して眩い本格的な夜景となりました。
ちゃんと遠くの光まで見えていて、圧倒されるボリュームの光量を楽しめる。
藻岩山の山頂から見えた月
この日は月も綺麗に見えたので、記念に撮ってみた。
藻岩山の山頂からじゃなくても見え方に違いはないと思うが、それでも違って見えてしまうから不思議だ。
うっとりする程、綺麗な月だった。
ここからは、別の日に訪問した時に撮影した写真もご紹介します。
番外編Part1:低空に雲がかかった夕暮れ時の街並み
※ここで一旦、箸休めの意味を込めて、あまり夜景寄りではない写真もお見せしたいと思います。
この日は、割と低い位置に少しだけ雲がかかっていた。
空も僅かに夕暮れ色に染まっていた。
先ほどの写真よりも夕暮れ色に染まっている。
マジックアワーの時間帯だ。
藻岩山の場合、低い雲の有無に関わらず、方角の関係性により、夕暮れ空とメインである中心部の夜景を組み合わせる事が難しい。
藻岩山山頂からの場合、中心部を望むには、西向きではなく北東の方角となるので、時期にもよるが、中心部と組み合わせる事は難しい。
夕暮れ空を望む場合は、石狩・手稲及び手稲山方面となる。
この写真に関しては、やや中心部を右にそらす事で夕焼け空を含む事に成功した。
ただ、低い位置にかかる雲を幻想的と見るか、残念と見るかは、人によって意見が別れるだろうか。
私個人としては、どこか惜しく感じる写真かな思ったが、中には前者の考えを持ってくれる人もいてくれる事を信じて、載せてみました。
マジックアワーからブルーアワーに変わる藻岩山からの札幌
低空にあった雲も、遠くに行ってしまったので、夕暮れ空を含めた夜景写真としては、夕暮れ写真としても夜景写真としてもバランスが良く、メリハリがあって、この写真に関しては私のお気に入りの一枚だ。
よく見ると、まだ低い位置に薄い層の雲がかかっているので僅かに白っぽいが、夜景としての街並みの光の邪魔はしていないので、良いスパイスとなっていると個人的には思う。
雲が殆どない日に撮影した藻岩山からの夜景
この日は、雲が殆どなかったが、風が強めだったので、三脚を立てても長時間露光ではブレが目立ってしまった写真が多かったので、少しだけご紹介する。
この写真は、琴似及び石狩市方面の写真になるが、完全にオレンジ色に染まっていて綺麗だ。
遠くには、石狩湾新港、そして、海を挟んで増毛や留萌方面の陸地が見えているのが分かるかと思う。
鮮やかなグラデーションを生むブルーの空と夜景の煌めき
この写真は、メリハリのある三層構造だ。
空の左端に夕暮れの微かなオレンジ色は残っているが、上部がブルーで、中間には散りばめられた街の光、そして下部は木々のシルエットによるブラック。
ここまでくっきりして見えるのも、晴天ならではでしょう。
よく「100万ドルの夜景」と耳にするが、まさにこの事を表しているのだろうと思ってしまう夜景だった。
強調された光と闇のコントラストが印象的な一枚
光と闇のコントラストを特に強調させた一枚。
これも空気が澄んだ晴天ならではの夜景の見え方だ。
藻岩山の山頂展望台にある恋人達の間で有名な幸せの鐘
藻岩山の山頂にある幸せの鐘というものがある事をご存知でしょうか?
そう、恋人達にとっては恋の成就として有名な鐘で、特に夜になると、この鐘の音が頻繁に鳴り響くので、写真撮影に集中している身としては、少々うるさく感じてしまうが、それも山頂展望台ならではの風物詩。
日本新三大夜景にも選ばれ、ただでさえ多くの観光客が訪れている藻岩山ですが、国内外問わず多くのカップルも、藻岩山の夜景と幸せの鐘を鳴らしに来るので、連日とても混雑している。
漆黒の空に浮かぶ月と夜景のコラボレーション
この写真は、中心部よりも南側にある平岸や澄川、月寒方面の夜景なので、街並みの夜景としては、繊細で落ち着いた感じなのだが、上空に浮かぶ満月とのバランスが絶妙な一枚に仕上がっていると思う。
宝石や光の粒を散りばめた夜景という意味では、中心部よりも、案外この位のバランスのほうが良いようにも思える。
漆黒の空も、一層夜景の光を引き立たせている。
藻岩山の夜景を超広角レンズでも撮影してみました
超広角レンズで撮ってみました。
個人的には、ここまで引く必要はないと思っていますが、より夜景の光が細かに散りばめられているのが分かるかと思います。
本当にダイヤモンドを散りばめた様な夜景として見せる写真であれば、超広角で引いた写真が適しているのかもしれないですね。
番外編Part2:藻岩山の色鮮やかな夕暮れ
※本記事最後の番外編です。
とても綺麗な夕暮れ空も撮る事が出来たので、思わずシャッターを切っていた。
それにしてもブルーととレッドがとても色鮮やかだ。
これも一応マジックアワーの一種になるのだろうか。
知り合いにこの写真を見せたところ、「フランスの国旗みたいな空の色」と評されたが、まさにその通りの配色だと思った。
鉄塔も良いアクセントになってくれている。
藻岩山での夜景撮影を終えて下りのロープウェイに乗車
藻岩山山頂のロープウェイ乗り場の様子
藻岩山山頂での撮影を終えて、帰りのロープウェイ(+もーりすカー)に乗車する為に列に並んだのですが、夏休みシーズンだった為か、かなりの混雑ぶり。
施設側も臨時便として増便対応しているが、それでも乗車できるまでに30分はかかった。
ロープウェイのゴンドラ内でもかなりの混雑ぶり
もいわ山ロープウェイのゴンドラ内の様子
暗いですが、ゴンドラ内に多くの人が乗車しているのが分かると思います。
可能な限りの人を押し込んだすし詰め状態で、まるで東京における満員電車だ。
夏場の観光シーズンに藻岩山の夜景を見に行かれる際は、時間に余裕を持ってお越しいただいたほうが良いかもしれません。
来られる際も、出来れば日没前には山頂に辿り着く計算で来られたほうが良いです。
なぜなら日没後は、夜景鑑賞としてのメインである市街地方面は、多くの人でごった返していて、なかなか入り込む余地がなくなるからです。
藻岩山から夜景を撮影してみて
日中に撮影したもいわ山ロープウェイ山麓駅
藻岩山は、その日の気象条件で見られる夜景が微妙に違うので、毎回新しい発見があります。
遠くの土地から旅行や観光で来られる方は難しいかもしれないですが、比較的来られやすい方で夜景好きであれば、何度か来られてみる事をお勧めいたします。
きっと来る度に新しい発見があるかもしれません。
藻岩山では雲海を見る事も出来ましたので、興味のあるかたはこちらの記事もご覧ください。
撮影地 | 藻岩山展望台 / 〒005-0041 北海道札幌市南区藻岩山 |
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訪問 | 2018年7月・8月 |
アクセス | 【市電】 札幌市電「ロープウェイ入口」停留所で下車し、無料シャトルバス(15分間隔)または徒歩約10分 【バス】 地下鉄円山公園駅直結「円山バスターミナル」より、JR北海道バス ロープウェイ線[循環円11]もいわ山ロープウェイ停留所で下車すぐ または[循環円10]南19西16停留所で下車徒歩約5分 【お車】 もいわ山ロープウェイ利用の場合と、ロープウェイは利用せずに藻岩山観光自動車道(有料)で向かう場合の2通りがあり、いずれも駐車場の利用が可。 詳しくは、下記のもいわ山ロープウェイ公式サイトURLよりご確認ください。 |
電話番号 | 011-561-8177 (札幌もいわ山ロープウェイ山麓事務所) |
ロープウェイ利用料 | 【ロープウェイ + もーりすカー(ミニケーブルカー) 】 大人往復1,700円、小人(小学生以下)往復850円 大人片道900円、小人(小学生以下)片道450円 |
駐車場 | もいわ山ロープウェイ利用の場合と、ロープウェイは利用せずに藻岩山観光自動車道(有料)で向かう場合の2通りがあり、いずれも駐車場の利用が可。 詳しくは、下記のもいわ山ロープウェイ公式サイトURLよりご確認ください。 |
ロープウェイ営業時間 | 【夏季】10:30~22:00 (上り最終21:30) 【冬季】11:00~22:00 (上り最終21:30) 通常は記載通りの運行となりますが、天候や整備等の理由により運休する事がございますので、公式サイトより最新情報をご確認ください。 |
オフィシャルサイト | http://moiwa.sapporo-dc.co.jp/ |
行きやすさ | ★★★★☆ |
景観 | ★★★★★ |
雰囲気 | ★★★★☆ |
穴場度 | ★☆☆☆☆ |
※営業時間及び定休日・料金等は2018年9月現在のデータです。
※私の主観で各項目の評価を設定しています。
【使用カメラ】
Canon EOS M3
【使用レンズ】
EF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STM
EF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STM
EF-M11-22mm F4-5.6 IS STM