ガイ・リッチーのデビュー作である「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」が好きな方であれば、「スナッチ」も楽しめるでしょう。
より豪華になり洗練されたという感じですね。
個人的には、ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズとスナッチはガイ・リッチーの中で好きな作品です。
映画:スナッチのあらすじ・概要
公開 | 2000年 |
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監督 | ガイ・リッチー |
主演 | ジェイソン・ステイサム |
TOMATOMETER | 73% |
スナッチという言葉の意味は、ひったくる、強奪するという意味になりタイトル通りのひったくりと強奪し合いという感じです。
ギャンブル好きなイギリスが舞台ということで、金に目がくらんでいる様々な連中が絡み合って物語が繋がっていくという構成になっており、劇中でも登場人物はギャンブルの様に賭けて突き進んでいくようです。
一見関係のない奴らや、関係のない行動も大きな流れの中で繋がっているというガイ・リッチーの得意技という感じです。
強盗で奪われたダイヤの行方を追い絡み合う、マフィアや悪党、チンピラども。
地元のギャング主催の賭けボクシングで八百長をしくじったプロモーターと臨時ボクサーのパイキーが様々な思惑を持ってどうなるか分からないというコメディ要素があるクライム映画です。
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スナッチのブラッド・ピットは脇役です
ポスターやジャケットで、ブラッド・ピットが目立っているから、ブラッド・ピットの映画かなと思ってしまいそうですが、そうではありません。
ちょろちょろ出てくる程度ですが、キーマンですね。
パイキーというジプシーのような不思議な暮らしをしている集団のひとりを演じており個性的なキャラクターです。
アイリッシュ・トラヴェラーというものに含まれるのでしょうかね。
カッコ良いシーンも、ブラッド・ピット自身もカッコ良いので、主演でなくてもブラッド・ピットファンも楽しめると思います。
このキャラクターにブラッド・ピットを起用できたことが映画自体に華を持たせることになっている部分もあり、インパクトが必要なキャラなので成功しているのではないでしょうか。
映画:スナッチの主要な登場人物
スナッチの主人公は、ジェイソン・ステイサム演じる裏ボクシングのプロモーターであるターキッシュです。
ターキッシュの視点でない話も多くありますが、ナレーター、狂言回しのような役割でストーリーはターキッシュが語っている内容を見ているという感じです。
ターキッシュの相棒は愛嬌のあるトミー(スティーヴン・グレアム)で、皆に子ども扱いされていますが、ターキッシュの仲間です。
主人公と言っても話のセクションごとにメインキャラクターが変わるので、主人公がたくさんいる映画とも言えますね。
ブラッド・ピットが演じるパイキーのミッキーも部分的に見れば主人公です。
スナッチを盛り上げているグループ構成としては、
- ターキッシュとトミー&パイキーグループ
- 地元のギャング団
- 宝石を狙うユダヤ系ニューヨークマフィア
- ぶっ飛んだロシア人と黒人のチンピラたち
と大きく4つのグループに分けることができますね。
ターキッシュ&トミーとパイキーたち
ターキッシュは車をパイキーに注文しており、トミーが取りに行くことでパイキーと縁が出来ました。
いろいろいざこざがあって、トミーと一緒に来ていたボクサーとミッキーがボクシングをすることになり、ミッキーが圧倒して使い物にならない状態にしてしまいます。
このことが原因で地元のギャングが主催の試合に影響してしまい、ミッキーが代わりに八百長を約束として試合に出ますが、ワンパンマンしてしまいます。
そのことで、ターキッシュたちはギャングと揉めることになり、ミッキーたちパイキーも自業自得ながら巻き込まれることになります。
ブリックトップ率いる地元のギャング
悪趣味で揉めたくない相手のブリックトップが率いる地元のギャング。
賭けボクシングを仕切っていることでターキッシュたちと繋がりがあります。
質が悪いブリックトップには借りを作らないことが大事でしたが、ボクサーを失ったこととミッキーを代役にしたターキッシュたちは八百長も失敗してしまい追い込まれていきます。
ターキッシュたちとパイキーを追い込むことが、自分たちにも影響していきます。
宝石を狙うユダヤ系ニューヨークマフィア
冒頭で強盗をしてダイヤを得るユダヤ系なのか不明ですが強盗団の一員であるフォー・フィンガー”・フランキー(ベニチオ・デル・トロ)のダイヤの行方がこの物語の軸にあります。
ダイヤを狙うのは、ロシアンマフィアと黒人チンピラ、また、フランキーの雇い主であるユダヤ系のニューヨークマフィアです。
ニューヨークマフィアのボスのアビー(デニス・ファリーナ)はフランキーから連絡がないので自らロンドンへ行きダイヤを追います。
“ブレット・トゥース”・トニー(ヴィニー・ジョーンズ)というロンドンの賞金稼ぎを雇い、ロシアンマフィアと黒人チンピラからダイヤを取り返そうとします。
ぶっ飛んだロシア人と黒人のチンピラたち
もう不死身かと思うぐらいにぶっ飛んだロシア人の弾丸をくぐる男ボリス・”ザ・ブレイド”(ラデ・シェルベッジア)、執着と生命力がすごいです(笑)。
それらに巻き込まれたような無図から足を突っ込んだような貧乏くじを引いた黒人コンビのソルとヴィニーはダイヤを中心に動きますが、その行動は周りにも影響を与えています。
不死身のロシア人と運のない黒人コンビも笑えますね。
映画:スナッチのネタバレ・感想
スナッチは主にダイヤの行方をめぐる話ですが、小さなエピソードが絡み合い、それぞれに落ちがついていたり影響をしてパズルのように組み合わさって面白いです。
綺麗に回収もできていてまとまっています。
それぞれのキャラクターもたっていますし、豪華です。
ダイヤを追うマフィアとチンピラ、賭けボクシングを巡るギャングとプロモーターとパイキーという構図ですが、それぞれが関連しており話を構成しています。
コメディゾンビ要素は強いですが、クライムなので人も死にますが、楽しく見れる演出になっており不快な感じはせずに、楽しめます。
ダイヤ巡りの大旅行
ニューヨークマフィアのボスは行きたくもないロンドンに行きダイヤをめぐり散々な思いをしてしまいます。
また、ロシア人や黒人マフィアもダイヤによって相当な目にあってしまうという少しマヌケですが、ダイヤの行方に注目です。
賭けボクシングも熱い
イギリスの文化ともいえる賭け事と素手の殴り合いのボクシング。
どちらも、物語上で重要になります。
全然決まり事を守らないパイキーのミッキー、決まり事を果たせないで危うくなるターキッシュたち、苛立つギャング、これらが最後にどうなるかも見ものです。
ガイ・リッチー作品、「スナッチ」オススメです!
コメディとクライムのバランスが良くスナッチは楽しい映画になっています。
映像等もスタイリッシュで新鮮です。
キャラクターが多いので、もっと深く見たい部分もありますが、それぞれのキャラクターに見せ場や面白みがあるので楽しめます。
ダイヤの行方と賭けボクシングの行方がどうなるのか。
とにかく百聞は一見に如かずですので、
言いたいことは、
「スナッチ」、オススメです!
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