「ベイビー・ドライバー」は、我らがエドガー・ライトが監督する作品です(笑)。
個人的にハズレなしのエドガー・ライトなんで、期待値が高かったんですが、観るとやっぱりハズレなし!
音楽を巧みに使い、凄腕の逃がし屋を描いた新感覚のクライム映画です!
目次
映画:ベイビー・ドライバーのあらすじ・概要
公開 | 2017年 |
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監督 | エドガー・ライト |
主演 | アンセル・エルゴート |
TOMATOMETER | 93% |
凄腕の逃がし屋であるベイビーは、四六時中音楽を聴いている変わり者です。
昔に、裏社会の大物であるドクの車を盗んだことから、その穴埋めにドライバーとして雇われており、強盗を逃がす仕事をしています。
そろそろ、穴埋めも完了しようとしている時期であり、常連のダイナーのウエイトレスと恋愛関係にもなり、足を洗おうとしているベイビーですが、すんなり抜けられません。
いろいろな思惑や葛藤が入り混じり、仕事を行うことになり、予想外の問題が発生してベイビーや強盗仲間たちを巻き込んで暴走していきます。
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凄腕ドライバー:ベイビー
ベイビー・ドライバーの主人公は、タイトル通り通称ベイビー(アンセル・エルゴート)です。
ベイビーは、音楽を絶えず聴いており、逃がし屋の仕事の最中もそうです。
そして、無口。
お気に入りの音楽を聴くことで、気分を高め、集中力や反射神経を高めている作用もあるからです。
ベイビーは、幼少期に事故の後遺症で耳鳴りの症状があるため、それを消すために普段も音楽を聴いています。
また、その事故で両親を失ったことも彼が犯罪の道に行くキッカケになりました。
ドクへ昔与えた損害を返すために、仕方なく仕事をしている部分もあり、走り屋・逃がし屋としてのプライドはありますが、犯罪を好んではいません。
足が洗えると思い、普通の生活を送ろうとしますが、ドクの手から逃げることが出来ずに葛藤を抱えたまま、仕事に臨むことになります。
ベイビーの彼女のデボラとの恋愛と影響
ベイビーがよく通う常連のダイナーに新しく入ったウエイトレスのデボラ(リリー・ジェームズ)にベイビーは一目惚れをして、お互いに惹かれ合い恋愛関係になります。
仕事も抜けられる時期が近いベイビーは、デボラとの仲を深め、デボラの存在と出会いを奇跡と感じて、ピザの配達の仕事に就き普通に暮らしていこうとします。
デートをしている際に、縁が切れたと思ったドクが現れ、仕事を頼まれ、断れば親しい者や愛する人に何か起きるかもと脅しを受けて、ベイビーは葛藤を抱えます。
デボラとベイビーの思いは本物ですが、デボラも間接的に危険に巻き込まれて行くことになり、ベイビーは不安を覚えています。
ベイビーを見守る養父のジョーとの関係と影響
養父のジョーは耳と足が不自由ですが、感情豊かでベイビーと仲良く暮らしています。
演じているCJ・ジョーンズは本当に耳が不自由な方ですが、手話と表情で見事な演技をしています。
また、ベイビーが音楽を聴いていながら、他人の言ってることなどが理解できるのはジョーとの暮らしから手話や読唇術を身に着けたからです。
ベイビーが裏稼業に関わっていることを知っていて、危険がないような人生を歩んでほしいと考えていて、普通に暮らすことを提案します。
逃がし屋稼業がデボラやベイビー自身にも悪い影響を及ばさないか心配をしていますし、ジョー自身も危険な目にあってしまい、ベイビーと別れて暮らすことになってしまいます。
ベイビーを操る裏社会の大物:ドク
ドク(ケヴィン・スペイシー)は、裏社会の大物であり強盗たちやベイビーの雇い主、元締めといえる存在です。
一見普通のおじさんのようですが、強盗の計画や人員の確保や配置は、ドクが考えており、頭がキレます。
また、独自の情報網や警察への根回しなど裏社会を仕切る人物です。
基本的にドクからの連絡が入るとベイビーは仕事をしに行くという感じです。
ベイビーを支配したり脅している部分もありますが、ベイビーの腕を誰よりも信頼しているという面もあり愛憎入り混じったという感情を持っています。
ドクが雇った強盗たち
ベイビー以外のメンツはドクが手配し、ベイビー以外のメンツは毎回変更して仕事を行います。
劇中には、ベイビーとドク以外に6人の強盗が登場します。
それぞれ個性的ですし、ベイビーをより大きな問題に導く存在にもなります。
大きくストーリーに絡んでくるのは、3人で、
- 落ち着いたインテリ風の男:バディ
- バディの彼女のエロ姉ちゃん:ダーリン
- 面倒なトラブルメーカー:バッツ
この3人が、ベイビーの運命にも大きく関わってきます。
それ以外の3人は、
- 冒頭に出てきたイカつい強盗:グリフ
- レッチリのフリー演じる:鼻なしエディ
- ちょいマヌケなアジア系:J.D.
が、出てきます。
グリフはジョン・バーンサルが演じていてカッコ良いですが、冒頭だけの出演ですし、フリーもチョイ役です。
でも、二人ともインパクトを残してますね。
もっとメインキャストなのかと最初は思ってました(笑)。
強盗カップル:バディとダーリン
バディ(ジョン・ハム)とダーリン(エイザ・ゴンザレス)は、恋人同士でコンビを組んで強盗をしています。
年が離れたカップルで、バディはインテリ風の落ち着いた雰囲気が強盗の中でもある方です。
ダーリンは、怖いもの知らずのエロい姉ちゃんという感じで、ラブラブです。
二人は、ベイビーとドクと2回仕事することになり、2回目の仕事でダーリンが撃たれて命を落とします。
怒り狂ったバディがベイビーを恨み追ってきて、危険な目にデボラも巻き込まれてしまいます。
面倒を呼び込む荒くれ者:バッツ
バッツ(ジェイミー・フォックス)は、自信満々の荒くれ者の強盗です。
気が短く、人を殺すことも躊躇しません。
バッツも2回仕事することになり、1回目はエディやJ.D.と仕事をしその際も荒れた行動や言動をしていました。
2回目は、バディとダーリンとベイビーの4人で仕事をすることになり、郵便局を強盗することになります。
ベイビーのことを嫌っており絡んできます。
また、デボラを殺そうとしたりして、ベイビーもバッツを嫌っています。
バッツが絡んでから、事件や展開が面倒かつ暴走していくスピードが上がっていきます。
スピード感満載の展開とカーアクション!
ベイビー・ドライバーは、ダレないで頭から最後まで観てしまう疾走感がある作品です。
クライム映画ですが、エドガー・ライト監督のユーモアも多くあり楽しんで観れます。
ベイビーは、日常の会話をサンプリングして曲を作る趣味がありますが、ベイビーのセリフ自体も他の登場人物やテレビで流れたフレーズなどをサンプリングしていて、面白いです。
後は、何と言ってもカーアクションですね!
ドンパチやり合うようなカーチェイスというより、ドライビング・テクニックだけで乗り切るという感じはフレッシュです。
また、音楽とマッチしているシーンが多く、とても楽しいです。
ベイビーが聞いている音楽を一緒に聞いている感じなので、よりそのシーンや気分にマッチした曲で素晴らしいです。
映画:ベイビー・ドライバーのネタバレ・感想
映画のベイビー・ドライバーは、大筋としてベイビーが足を洗いデボラと一緒に過ごすことができるのかというのが大きな軸です。
でも、クライムシーンやベイビーが音楽聴いて歩いたり、乗ってるシーンなども楽しめます。
また、出てくる強盗たちも個性的でキャラが立っているので面白いですし、嫌な奴でも何か嫌いになれない。
死んで行く様も何か楽しく観れる(笑)。
普通に楽しいシーンが多いですよね。
筋としては、足を洗いたいベイビーと手放したくないドク、ベイビーに絡む強盗たちとのイザコザとデボラとのこれからって感じです。
まぁまぁ、怒涛にというか、こうもひとつのピースが狂っただけで崩れていくものか!って思っちゃう展開で、ハラハラする間もなく過ぎ去っていきます(笑)。
それが、また良い。
ドクの最後は良かったし、おっ良いヤツかよって思ったらすぐにけっこう酷く車に轢かれたりで悲しみも吹っ飛んじゃいましたね。
ベイビーがこれまでしてきたことが最後は彼を救うことにもなり、希望を持って追われたので後味も良く、楽しめました!
映画:ベイビー・ドライバー、オススメです!
いやぁ、エドガー・ライトは期待を裏切らないですねえ。
やっぱ面白い。
もっとこれからも作品撮ってほしい監督です。
ベイビー・ドライバーは、PVを観てるようなストレスのなさと、音楽との一体感で爽快感を感じながら観ていられる素敵な映画です。
サイモン・ペグ、ニック・フロストが出ていないエドガー・ライト作品も最高です。
ベイビー・ドライバーはポップな仕上がりですが、軽過ぎず良い感じです。
また、落としどころというか、風呂敷のたたみ方がエドガー・ライトってうまいなって改めて思いましたね。
とにかく、百聞は一見に如かずですので、
言いたいことは、
「ベイビー・ドライバー」、オススメです!
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