ケヴィン・スミス的恋愛映画と言ってしまったのは、「チェイシング・エイミー」がストレートな恋愛映画ではないと感じるからです。
世界観は、ヴュー・アスキューニバースに属しており、お馴染みのジェイ&サイレント・ボブも出ていますが、異色な作品です。
いろいろな意味で悩ましい話ですし、ある意味では恋愛というシンプルではある題材なんですが、不思議で変わった映画です。
目次
映画:チェイシング・エイミーのあらすじ・概要
公開 | 1997年 |
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監督 | ケヴィン・スミス |
主演 | ベン・アフレック |
TOMATOMETER | 88% |
コンビの人気コミック作家のホールデンとバンキ―は、相棒でもあり親友同士でもあります。
コミックマーケットで作品を出品した際に、知り合いの黒人オカマ作家の連れである駆け出しの女性漫画家のアリッサと出会います。
ホールデンはアリッサに興味を持ち惚れてしまいます。
ですが、アリッサは一筋縄ではいかない女性で、ホールデンは葛藤を抱えつつも想いを持ち続けるという変わった恋愛映画です。
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チェイシング・エイミーの主要な登場人物
人気漫画家のホールデン・マクニール(ベン・アフレック)と女性漫画家アリッサ・ジョーンズ(ジョーイ・ローレン・アダムス)の恋愛が中心です。
二人は、地元が近く共通の話題もあり気が合います。
この時の共通の話題が、「クラークス」や「モール・ラッツ」の出来事でもありファンならニヤッとしてしまう会話です。
ホールデンは、アリッサに夢中になり、悩んでしまいます。
複雑なのはアリッサの性格や性的嗜好という部分と自分自身の考え方や劣等感、こだわりなどです。
また、親友で相棒のバンキ―(ジェイソン・リ―)の嫉妬や関係性の変化も加わってきて余計にややこしくなります。
チェイシング・エイミーは恋愛を描いていますが、このような部分が少し変わってて難しいところです。
ケヴィン・スミス第2作目の「モール・ラッツ」はリラックスして楽しめるコメディ映画です。彼女に振られた親友同士がモールに気晴らしに出かけるという話です。もちろん、ジェイ&サイレント・ボブも出てきます!映画:モール・ラッツのあらすじ・概要 公開 1995… 【モール・ラッツ】彼女にフラれた男がモールに遊びに行くケヴィン・スミスのコメ… – coxones.net |
映画:チェイシング・エイミーのネタバレ・感想
ホールデンは、アリッサに惚れていますが、アリッサはレズビアンでした。
しかも、男との関係も豊富です。
ホールデンはそれでも好きだと言い、アリッサを振り向かせることに成功しますが、自分のプライドや嫉妬から、アリッサの過去がとても気になります。
それと、同時に強く劣等感を抱えています。
アリッサは、そんなの関係ないと考えていますが、ホールデンはそう割り切れません。
また、バンキ―はレズの女に恋するホールデンをアホらしく思っていますし、親友同士の関係にもアリッサが登場してから変化が起きてしまいストレスを感じています。
この奇妙な三角関係にホールデンが、どのような答えを出すのかが物語の核になります。
ケヴィン・スミスの名を知らしめた「クラークス」は第1作目にして傑作。ほぼ、自主製作映画になっていますがハマり出すと抜け出せません。実際に、ケヴィン・スミスが働いていたコンビニのクイックストップを舞台にした、コメディ映画になります。映画:クラークスの… 【クラークス】ケヴィン・スミスの「クラークス」は何度観ても色褪せない傑作映画! – coxones.net |
ジェイ&サイレント・ボブがモデルのコミックを書いている
ホールデンとバンキ―は、ジェイ&サイレント・ボブをモデルにしたコミックを書いていて、映画の冒頭でそれらを少し見ることが出来ます。
このことからわかる通り、ヴュー・アスキューニバースの世界であり、あのボンクラコンビも登場するというわけです(笑)。
サインをするシーンでは、モール・ラッツにも出てたイーサン・サプリーがファンとして出来てきますし、ケイシー・アフレックも出てますね。
このホールデンとバンキ―が書いているコミックとジェイ&サイレント・ボブの関りが、
「ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲」に繋がっても行きます。
ヴュー・アスキューニバース系列のケヴィン・スミス作品では、お馴染みであり人気キャラクターのジェイ&サイレント・ボブが主役にとうとうなった作品があります。それが、「ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲」です。「クラークス」、「モール・ラッツ」、… 【ジェイ&サイレント ボブ 帝国への逆襲】ファンへのご褒美!ケヴィン・スミス… – coxones.net |
ジェイ&サイレント・ボブの金言、理屈じゃない男が持つ感覚
悩んでいるホールデンの元にモデル料を受け取りにジェイ&サイレント・ボブがやってきます。
ジェイは相変わらず、減らず口を叩いていますがさらっと的を射たことを言います。
いろいろな経験があり過ぎるアリッサの過去が気になるとホールデンが言います。
ジェイは、それを聞いて、
「いろいろ経験した上で、冴えない平凡で退屈なお前を選んだんだろ」
と、答えます。
そして、無口キャラのサイレント・ボブが珍しく喋りだします。
「チェイシング・エイミー」と。
ボブも似たような経験があり、過去を知りたい、不安なのは全部自分のエゴのせいだ。
つまらない男のプライドのせいで、過去を掘り、彼女を傷つけ、今でもエイミーの幻影を追っている。
男のクソなエゴやプライドが残したのは、後悔だけだったと。
「ヴュー・アスキューニバース」とは、ケヴィン・スミス監督が制作する映画に共通する世界観・世界線のことです。ヴュー・アスキューニバースに含まれる作品は、同じ世界で起きている物語ということです。すべての作品が日本で観れるわけではありませんが、観ること… 【ヴュー・アスキューニバース】ケヴィン・スミスが生み出す世界線の映画シリーズ5… – coxones.net |
チェイシング・エイミーを観て考えてみてください!
ケヴィン・スミスのチェイシング・エイミーは、もちろんケヴィン・スミス作品のイメージ通りバカやギャグもあります。
また、扱いにくいテーマである同性愛などをジョークにも使っていますが、真剣に描いています。
ケヴィン・スミス作品の中では、真面目な映画であり、恋愛映画としてはとても真面目だが変わっている作品でしょう。
よっぽどのモテ男じゃなければ、ホールデンのような気持ちを持つことも、ボブのような経験をすることもあると思います。
共感できる部分もありますが、やはり変化球といってもいい設定だと思いますので、難しいと感じる部分もあります。
友情も突き詰めれば、愛情なのか、ただ単にホモ気があるのかとかも微妙な線と感じさせるようにしてもいますしね。
オープンで多様性があるアメリカならではの設定とも言えるかもしれません。
とにかく百聞は一見に如かずですので、
言いたいことは、
「チェイシング・エイミー」、観てみてね!
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